施設に入居している母は、毎日テレビばかりの生活を送っていたので、何か興味をもって楽しく過ごせないかと思案していた時に、コープの案内にぬり絵の本を見つけました。
気が向いたらぬり絵をしてねと母に届けたところ、毎日ぬり絵を楽しんでくれて、私だけでなく、孫やひ孫が面会にきた時にみてもらいたいと、あっという間に1冊を仕上げました。生きる気力が高まり、施設で楽しく過ごせるようになったようです。孫たちもおばあちゃんのぬり絵をみるために面会にいく機会が多くなり、会話も増えたようです。2冊目、3冊目とぬり絵の本をみつけると届けていたのですが。
2冊目をほぼ仕上げた11月半ばに、母は旅立ってしまいました。亡くなる前の4か月間はぬり絵を通して、何色がいいかな?、この花は何かな?など本当にたくさんの会話ができました。また、母の作品は丁寧にきれいに塗られていて、母の思いがしっかり感じられました。
母が取りかかれなかった3冊目からは、私が引き継いで、孫たちに繋いでいきたいと思っています。
ぬり絵を通して、母とのステキな交流ができたことに感謝いたします。