今夏、瑞浪市戸狩にある「地下壕見学」を岐阜県地下壕研究会のみなさんの協力で行なったご縁で「釜戸にある地下壕の調査に行きますが、ご一緒しませんか?」とのお誘いを頂き、これからの平和の取り組みの可能性の検討の場としてエリア委員3名が代表して同行させていただきました。
田んぼの中の道を歩いて行くと、右手にテラス状になった地下壕の入り口が見えてきます。
県内には多くの地下壕(地下軍需工場跡)がありますが、その多くが管理上の問題から立ち入る事ができなくなっています。今回は地下壕研究会のメンバー5名と一緒に1時間程壕の中を見学させていただきました。
壕の入り口にはフェンスが張られ鍵もかかっています。ここで、見取り図や資料を使って壕の説明を受けて内部へ!入り口は7箇所ありますが、保安上の理由から現在は1箇所のみとなっていました。
壕の中は東西に掘られた坑道が30〜50mの間隔で7本掘られています。高さは2.8〜3.5m、幅は3〜5m。全長は約1,200mあります。ここは、三菱重工の航空機の工場として掘られましたが稼動することなく終戦を迎えました。作業には朝鮮の方が400〜500名ほど携わっていましたが、末期には強制連行されて作業に従事させられた人も多くあります。
坑道には、「高」「金」「山」等の墨字、二段掘りの跡、つるはしのはつり跡や折れて壁に刺さったままのつるはしや木片・鎹、灯り用のカーバイトホール、枕木や補強材、そしてジュースやお酒の瓶などが当時のままになっています。
壕を出て、研究会のみなさんとお話し、交流する中で「戦争を知らない子ども達にも先々の為に、この現実を教えていきたい。研究会の方々に語っていただける内に見学や学習会を行いたい」と思いました。